理学療法の転職について(体験とデータを踏まえて)①
結論から言います。
理学療法士の転職は
『したいと思えばしたら良い』
『しなくても良いと思えば、しなくても良い』
以上です。身も蓋もありませんが、理由をデータから述べたいと思います。
ちなみに私は
4年生大学の理学療法学科卒
↓
慢性期病院2年ちょい
介護老人保健施設1年半くらい
回復期ちょこっとで計4年
(同法人内で経験)
↓
介護老人保健施設+通所リハビリテーション+訪問リハ(兼務)を5年半(最後1年くらいは管理職)を本業でしながら、
介護老人保健施設+通所リハビリテーションのバイトを、半年くらい並行してました
↓
慢性期病院+通所リハビリテーション(兼務)を2018年11月から(今ここ)
理学療法士の転職状況について
医療従事者の需給に関する検討会
理学療法士を取り巻く状況について
平成28年8月5日
という厚労省のホームページにある情報を見ると、色々と載っていましたので、そこから主に引用させていただき、述べていきます。
理学療法士の離職率と他業種の離職率について
理学療法士の平均離職率は?
病院関係においては6.8〜12.6%
介護福祉関係においては9〜37.4% と振り幅でかいです。
一番低いのは6.8%で高度急性期病院
一番高いのは37.4%で訪問リハという結果です。
訪問リハはn=7と調査数が少なすぎますが、
訪問看護も合わせてみてみると19.2%になります。
20.5%で介護老人保健施設が
実質的には一番離職率が高いと思われます。
他業種の離職率
上図より、宿泊・サービス業が30%の離職率とダントツです。(ちなみにブラック代表であった【ワタミ】は2013年当時40%超の離職率であったが、2017年には8.7%と、とてつもない進化をしたようです。)
医療・福祉で見ると、14.6%と、他の業種とそんなに変わらないか、やや高いんじゃないかと思ってしまう結果です。
他の業種と離職率だけ見ればそんなに変わらないんじゃないかな、がこの章の結論です。
理学療法士の就職率について
平成27年度理学療法士学生の新卒者就職率は99.2%(4,898人/4,933人)
学生一人当たりの求人数は36.0件
(ただし、一つの事業所が複数の養成校に出しているので正確ではない)
ニュースなどの新卒者の求人倍率は
「2.4倍ですか〜景気が良くなってきましたね」と言ってるところで、
正確じゃないにしろ、36倍はすごいですね。
「選ばなければ全国どこでも働ける」は、この業界の口癖みたいなものではあります。
特に募集のある事業所はどこか
理学療法士人員不足感を感じているところは
1位 高度急性期
2位 通所リハビリテーション
3位 介護老人保健施設
人員を充足できない主な理由
高度急性期:病院などで人員を増加することの理解が得られない
通所リハビリテーション:応募者が少ない・いない
介護老人保健施設:応募者が少ない・いない
以上より、デイケアや老健などの介護業界がまだまだ募集があるようです。
理学療法士の残業について
一人一回あたりの平均残業時間は約53分
あまり全体で変わりませんが、1日あたりの残業時間で、
一番少ないのは慢性期の病院で47.8分
1番多いのは高度急性期の65.2分
8.6分の差がありました。
1ヶ月で21日出勤とすれば月単位で見ると180.6分
両者の間には、1ヶ月あたり約3時間違うことになります。
確かに、今私が働いている慢性期病院は、残業がほぼありません。月2時間(120分)あるかないか程度です。
給料について
理学療法士の平均年収406万円
平成27年国民生活調査の国民の所得は427万円(中央値)よりは低いです。
理学療法士の初任給は25万円を超える所も多く、良いと言えるでしょう(私は20万弱でしたが)
しかし、昇給が少ないです。ベアという言葉がよく出ていた時においても、何も変化はなかったと記憶しています。(医療現場は寒かった)
またボーナスも少ないです。年2回合わせてみても60万円くらいが妥当でしょう。
(大手企業は1回で100万を超えるなんてまるで雲の上の話です)
その為に生涯年収は低くなりますし、退職金も微々たる所が多いと聞きます。
どこで、給料upを狙うかというと、一つは転職です。
私は初めての転職の際に年収で50万円以上上がりました。
2回目の転職時もそこからさらに50万円弱は上がりました。
最初に勤めていた頃に比べると年収で100万円以上の上乗せです。(最初のところは底辺レベルの場所で、300万円代前半でしたけど。)
運が良かったのもありますが、同じところで10年勤めているよりかは、2度の転職をした今の方が高い給料を頂いています。
転職体験記
転職体験記については次回にあげていますので、そちらも併せて読んでいただければ幸いです。
転職をした方が良いのか?
冒頭に転職は
『したいと思えばしたら良い』
『しなくても良いと思えば、しなくても良い』
と述べました。
その理由ですが、私自身は転職をして、成功したと思っています。
それは給与面とやりがいです。
仕事を行う上でこの2点は重要です。
私は転職をすることで、その時その時でこの両方をより良い形で得られました。
今の職場で、この2点が満足できているのであれば、「しなくても良い」と思いますし、満足できなければ、すぐにでも「したら良い」と思います。
目的に沿った職場が見つかりやすいのが、この仕事の特権だと思いますので、
迷ってるなら、すぐにでも転職しましょう。
一度外を見ることで、自分の状況も客観的に見れることもありますので、
とりあえず、のんびりと他のところも見学してみることをお勧めします!
すぐにでも動けるのは5人に1人ぐらいです。
あなたはその1人に入ってますか?
本日もここまで読んでいただいた方、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
よければ読者になっていただけると嬉しい限りです。↓