もしバナゲームを1人でしてみた感想(新しいやり方でね)
もしものための話し合い もしバナゲームを知っていますか?
多くの人とそれぞれの価値観についてカードを通して話し合うのが良いとは思うのですが、しっかりと自分と向き合うために1人でやってみました。(ボッチだからじゃないんだからね!)
もしバナゲームって?
本題に入る前に、もしバナゲームについて少し説明をします。
もしばなゲームとは
千葉県にある亀田総合病院で緩和ケアや地域・在宅医療に取り組む医師の方々が立ち上げた一般社団法人「iACP(アイ・エーシーピー)」が開発したカードゲームです。
ホームページは↓こちらです。
ホームページの中の言葉に以下の事が書かれていました。
人生の最期にどう在りたいか。病をきっかけにして、みんなで今後の治療や療養について、あらかじめ話し合うこと。これをACP(Advance Care Planning)と呼んでいます。ACPは、治療の選択だけでなく、一人ひとりにとっての気がかりや大切にしたいこと、そしていつか訪れる人生の最後をどう過ごすか、という幅広い内容を含む話し合いのプロセスです。ACPは「患者さんやご家族が様々な苦難に対処し、それを乗り越えるための支援」そのものです。
もしばなゲームでは、このACPをゲームを通して離しやすくしています。もしバナカードには重病の時や死の間際に「大事なこと」として人が口にするような言葉が記載されています。自分の想う大事にしたい言葉を選ぶことで、自分自身の価値観を考え、一緒にプレイする家族や友人と語り合うように設計されていますので、ACPを体験する事ができるのです。
Go Wish
米国Coda Allianceという団体の作成・販売するカードゲーム「Go Wish」を忠実に日本語へ翻訳した上で、日本語版独自のルールを加えたのが「もしバナゲーム」です。
「Go Wish」のホームページにはこのカードを使った実際の話が記載されています。その中には家族であっても、お互いに話してみないと相手の望むことはわからないということです。
アメリカ人でもこう言ったことは話し合えていないというのですから、日本人は特にそうかもしれませんね。実際、「死」の話題に対して4割の人が心理的抵抗感があるとのことで、あまり話をする事が無いと思います。
実際にやってみよう
1人でやる場合は「ソリティア」という遊び方があります。
1、全てのカードを1枚ずつめくり
・とても重要
・ある程度重要
・重要でない
と3つのグループにわけます。
2、すべてのカードを3つの山に分けたら、次に「とても重要」に分類したカードの山を整理します。あなたにとって、最も重要なカードを10枚選びます。もしも、「とても重要」が10枚未満なら「ある程度重要」からも選んで10枚にして下さい。
3、次に、選んだ10枚に順位を付け、順番に並べます。
4、なぜ、その10枚を選び、重要なのかを順序や理由を家族や友人にどう説明するか考えてください。また「重要でない」カードの山についても、なぜ重要でないかを説明できるように理由を考えて下さい。
5、考えたこれらの理由を実際に家族や友人に話す時間を作って下さい。
これがもしバナゲームを1人で行う際の「ソリティア」ルールです。
「Go Wish」のホームページから完全英語版ですが、ネット上で登録なしでできたりします。
翻訳機片手にぜひやってみて下さい。↓
http://gowish.org/gowish/gowish.html
もしバナゲームをやってみた
今回、私はオリジナルルールでやってみようと思います。
もしバナゲーム「RABIルール」
1、山札をシャッフルし、上から10枚とり、手札にします。
2、山札を1枚引き、手札に加えます。手札は自分の中で重要なもの10枚になるようにし、1枚は捨てます。
3、山札を1枚めくり場に出します。そこに書かれたことはどうしても選択できないこととして想像します。あきらめられるか考えますが、手札に加えることはできません。
4、2と3を山札がなくなるまで繰り返します。
5、3で場に出た札から1枚選び、手札と入れ替える事ができます。(しなくても良い)
6、次に、選んだ手札10枚に順位を付け、順番に並べます。
7、なぜ、その10枚を選び、重要なのかを順序や理由を家族や友人にどう説明するか考えてください。また「重要でない」カードの山についても、なぜ重要でないかを説明できるように理由を考えて下さい。
10、考えたこれらの理由を実際に家族や友人に話す時間を作って下さい。
以上がオリジナルルールになります。
では、やっていきましょう。
オリジナルルールでやるぞ
10枚引きました。ここでまず長考ですね。
「祈る」というカードが出まして、実はこれって大事なんじゃないかって考えています。
私は無宗教ですが、祈ることで自身を癒すことがあるのではないかと、プラセボの本から知ったからです。(前回ブログで書いていたりしています↓)
ちょっとやっていくと、「尊厳が保たれる」カードが場に出されてしまいました。これは大事です。尊厳が保たれない最期を想像してみると辛いです。ただ、尊厳が守られない状況でも良いとはどういう事か、それを考えることの方が深く考えられますね。失うものの方がよく考えられるのかもしれません。
また、していくと宗教や神に関するカードが引いています。私としては、祈る時間があればそれを誰かと話すことは重要性としては低いなと考えました。
また、やっていくと捨てられたのが「家で最期を迎える」カードです。これは考えさせられますね。病院や施設で働いてきたものの、家で最期を迎えたいという気持ちは高まっていただけに、家はダメなのかと。環境や自身の状態によっては家で最期を迎えられない方を多く見てきましたので、致し方ないことも思いながら悩ましい事案ですね。このルールの特徴である、諦めないといけないという選択は深く深く考えられるきっかけで、我ながら良いルールだなと思ったりしながら悩みました。
とりあえず最後までカードをめくりましたが、この時点で3日目かかりました。
場に出されたカードから1枚を選びます。失われた想像の中から復活するカードは君に決めました!「私の思いを聴いてくれる人がいる」カードです。
TOP5が決まりました
これで最終の10枚が選ばれました。その中でも私のTOP5を発表します!!
では第5位から順に理由を言っていきたいと思います。
第5位「私の思いを聴いてくれる人がいる」
私は今、やりたいことが色々とあります。このアイデアをとりあえずは誰かに聞いてもらってそれに賛同してくれる方がいれば、私はすこぶる嬉しいだろうなと思ったからです。
第4位「清潔さが維持される」
風呂は週に2回は入りたい。着替えたい。清潔なパジャマできれいな布団で寝たい。ただそれだけです。私にとってはかなり大事なことなんです。動けなくても良いから、きれいな布団で寝て死にたいです。
第3位「信頼できる主治医がいる」
まかせたいんですよね、最終的に自分の体のことは。自分の体のことについて悩みたくないんです。そのエネルギーと時間が嫌だなって思いましたからね。
第2位「呼吸が苦しくない」
苦しみたくない、ただそれだけです。苦しいとイライラしますからね。イライラしたら、周りに迷惑を不本意にもかけてしまうかもしれないのは嫌だからです。
第1位「不安がない」
不安をかかえてだけは死にたくない。安心して、楽に死にたいと思ったからです。この不安には自分自身のこともそうですが、家族や周りの方々に対しての不安もない最期を迎えたいと思っています。
あとがき
場に捨てるカード達は、致し方なく望めないもの達になります。これは自分にとってかなり考えさせられました。「家族と一緒に過ごす」カードが出た場合、私の最期にそもそも家族がいなかったらどうしよう。そもそも全員から嫌われていたらどうしよう。と悩みました。TOP5に家族関係が入ってなかった事は、その事もあります。望んでもない場合、諦める覚悟も必要だと感じました。(家族に嫌われないように大切にしようと再確認もしました。)
理想の最期を迎える為に
自分の親や配偶者が人生の最期に何を望んでいるか、そうだろうと思っていても直接聞けないと確信が持てません。「あれで良かったのかな・・・」という後悔は、残された私たちに一生つきまとってしまいます。また、自分の望む最期を迎えるためにも、自分が望むことをしっかりと伝えておきましょう。
また、大切な人が最期をどう望むのかも知っておく事は大切な事だと思います。
そのきっかけにもしバナゲームはいかがですか?
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あとは皆様、自分自身が健康になりましょう!