理学療法士の転職について(体験とデータを踏まえて)②
前回の続きですが、もう一度結論から言います。
理学療法士の転職は
『したいと思えばしたら良い』
『しなくても良いと思えば、しなくても良い』
以上です。身も蓋もありませんが、本日は体験記を中心に述べます。
前回は
医療従事者の需給に関する検討会
理学療法士を取り巻く状況について
平成28年8月5日
という厚労省のホームページにある情報をメインに離職率や新卒の就職率、残業、給料について書かせていただきました。
転職体験記
お金編
前回の記事で
「私は初めての転職の際に年収で50万円以上上がりました。
2回目は50万円弱上がりました。」と書きました。
始めが安すぎました。
無知なせいもあり、就活に焦っていたこともあり、お金ではないんだというプライドもあり、給料が安くて底辺レベルの場所で、
300万円代前半でした。(1年目)
1回目の転職は、子どもが生まれたこともあり、引っ越しを機に転職。
医療従事者向けの転職情報サイトに登録し、紹介してもらいました。その時、条件として提示したことは
「介護保険分野で、自分がやりたい事が率先して出来るような所」とだけ言いました。お金のことについては特に何も言いませんでした。
その当時、私の持っている価値は
・経験年数が4年
・病院・老健・通所リハ・訪問 と一通りは経験あります。
くらいでした。
それでも、求人はいくらでもあり、中には
「役職をつけるので来て欲しい」
ということもありました。
流石にいきなり役職となると、不安すぎて、逆に大丈夫かよと思い、断りましたけど。
そんな私もいくつか紹介されて、「これだ!」って所を一つ受けたら
落ちたんですけどね。
結局、自分でホームページを見て探したところに行きまして、
経験年数4年の相場と、訪問リハビリの手当てが付きまして、
50万円程upでの条件で、採用していただきました。
2度目の転職は
2018年の5月頃
「PTOTSTワーカー』に登録いたしました。
その時点での私の持っている価値は
・経験年数丸9年
・病院・老健・通所リハビリ・訪問リハの経験あり
・管理職経験あり
そこでまず言われたのは、
「10年目の相場は年収380万円くらいです。管理職なら別ですが、、、」
正直驚きましたね、PTってこんなに低いのかと、、、。
私は管理職から少し離れたかったので、
それも踏まえてこちらの条件を3つ提示しました。
・休みは年間110日以上
・年収は400万以上
・研究や講習など、研鑽に協力的なところ
「以上の条件が全てクリアできるところが出てくるまで探してください。期間は別に構いません。」ということで出しました。
そこからすぐに5箇所ぐらいを紹介され、見学にも2箇所ほど(見学ついでに面接もしました。)行きましたが、この3つの条件に当てはまるところはありませんでした。
しかし、登録から2ヶ月ほど経った時に、
この条件以上の所を紹介してもらえました。
本当に偶然的に運がよく今の職場が見つかり、給与面も紹介業者から伝えてた以上にもらえるという謎な現象が起こり、結果としては
休み数Up 給与Upとなりました。
休み・残業について
休みの取りやすさ
今まで働いてきた中でですが、休み数は比較的病院の方がとりやすかったです。
というのも、同僚の人数が多いので、勤務変更やリハビリを代わりに行える環境が大きいです。また、病院自体が休みについての形態がしっかり整っているからだと思います。
老健や訪問は同僚スタッフが少ないので、代わりがなかなかききません。そういう面で休みはかなりとりづらい雰囲気です。
休みの取りやすさは、スタッフ数に大きく関わると思います。
あとはオープニングスタッフの経験もありますが、それはそれは不測の事態だらけで、休みも休憩も取れず、残業も山ほどしましたので、そういうところは気をつけた方がいいと思います。
今はちなみに年間121日+有給と多い方だと思います。前のところは確か106日とかだったので、月あたり1日以上も休み数が違います。
その為に、今は休みすぎて不安になるくらいです。
休憩時間はある職場では昼に1時間とって、15時くらいにおやつタイム15分くらいとっていました。(ちなみに老健)
ある職場では休憩なく、訪問リハの移動中に昼食を食べている時もありました。(原付移動でアメリカンドックが昼食の場合も)
理学療法士の残業
とあります。
残業の大きな原因の一つに書類の多さがあります。書類の種類自体は介護保険分野の方が若干多いのですが、それよりも一人の受け持ち人数が大幅に違います。
病院は急性期や回復期、慢性期で違いはあるものの、一人の理学療法士が受け持つ患者数は10人前後くらいですが、
老健と通所リハの場合、担当が30人とかになります。
それだけで3倍違います。
書類数も多い所は多く、一番少ない所と多い所では5〜6倍違ってくるんじゃないかというのが個人的な印象です。
ですので、リハビリに力を入れている介護施設(特に老健・通所・訪問など複合事業所)は収益(加算)を得るために書類がそれだけ必要になりますので、書類がしんどいです。
通常業務(業務時間内はリハビリのみフルで実施)が終わってから行うこともザラですので、集中力もなく残業時間が長くなる事も私自身ありました。
色々経験しましたけど、色々あったなと改めて思います。
もう一回結論を言います。
理学療法士の転職は
『したいと思えばしたら良い』
『しなくても良いと思えば、しなくても良い』
様々な理由で、転職を悩んでいるのであればやったらいいと思います。
特に、ネガティブな理由(やりがい、人間関係、職場が遠い、給与が低いなど)であれば、すぐにでも探した方が良いと思います。
ポジティブな理由(スキルアップ、やりがいが他に見つかるなど)であっても、次を探し出した方が良いと思います。
今の環境に満足しているのであれば、無理に動く必要はありません。そのままいた方がやはり昇給もあるでしょうし、その他の待遇は上がったり、色々と繋がりも増え、仕事はやりやすいと思いますので、いてた方が良いと思います。
注意点
転職しよう!となった時には転職サイトに登録して探す人が多いと思いますが、
必ず明確な条件を出した方が良いです。
・給与
・休み
・残業の有無
・方向性
・その他福利厚生
具体的にしっかり伝えてください!
妥協すると後悔することにもなると思います。登録して、いくら探してもらっても無料ですし、
言わないと絶対損です!
あとは急がない限り、ゆっくりと探す事が良いかなと個人的には思います。
ただしもう一つ注意が
理学療法士は転職がいくらでもしやすい職種とはいえ、何回も繰り返すことはやはり経歴上は良い印象は与えません。
経歴の印象ですが、大きな理由があります。
それは、この業界はかなり狭いということです。県をまたぐくらいでないと、大体どこに行っても何らかのつながりがあります。
あまり転職を繰り返していたり、短い期間で転々としている場合は、
かなり探られます。
私も今回の転職で、面接に行った際、そこの作業療法士の高校時代の先輩が、私の勤め先の同僚であり、「どういう人間か」を面接後に情報収集されていたみたいです。
今までも、職場内では「同級生」や「先輩・後輩」、「知り合いの知り合い」なんてことも多く、理学療法士協会での繋がりなど、かなりの確率で転職先とあなたを知っている人とが繋がります。
そこで、悪いことを言われでもしたら、即落とされてもおかしくありません。(何度もその現場を実際に見たことがあります。)
面接でどう繕おうが、素性はバレます。
どんな嫌な職場でも表面上は真面目に働くふりをすることをお勧めします。
以上、理学療法士の転職についてでした。
少しでも転職に興味があるならすぐに行動しましょう。
今まさに良い所があるかもしれませんし、それはもう明日にはないかもしれません。
思い立ったが吉日です!!
本日もここまで読んでいただき有難うございました。
また次回も違う記事にもお越しいただくことを心よりお待ちしております。
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