糖尿病にならない為に健康的に長期的に適切な体重になる!(リバウンドしない事こそ真の健康ダイエット)
前回の記事では、介護予防について食事の面から考えてみました。
介護が必要になる大きな原因として、「脳卒中」があります。
その「脳卒中」の大きな原因は「糖尿病」であり、
「糖尿病」の大きな原因として、「肥満」があります。
その「肥満」を予防する為にも、
適切な体重維持が長期的には大切です。
夏に向けて、一時的にマッチョやスリムになるのも良いですが、
病気を予防する為に、リバウンドしない適切な体型維持を考えてはいかがですか??
よくあるダイエットは適切か?
ダイエットの黒歴史
以下は『トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ』(ジェイソン・ファン著)の中の第1章 第1部「ダイエットの黒歴史」に書かれている内容を主に参考にさせていただきます。
体重は「摂取カロリー」と「消費カロリー」の単純式ではなかった
「食べたら太る」というのは当たり前のようで、当たり前ではありませんでした。
これがわかるのが男女間で考えた時です。
学生の頃、男子はよく食べます。
女子はあまり食べません。
が、女子の方が脂肪を蓄えます。体脂肪率は平均しても女性の方が多くなります。
男女間の差ではあるものの、単純にカロリー計算では無い事がわかります。
太っている人が食べる量が同じなら、同じペースで増え続けてもおかしくはありません。
1年に10kg増えた人が、5年後に50kg増えてるかというのは、稀でしょう。でも食べる量が少なくなったとか、運動が増えたとか、そういうことでも無いと思います。
やっぱりある程度太ってくると、生活習慣が変わらなくとも、太るペースは小さくなります。
これらからわかるように、摂取カロリーと消費カロリーの単純計算式では、
体重はコントロールされていないという事がわかります。
カロリー計算は1900年代の初頭にロバート・ヒュー・ローズ博士が体重をコントロールできる科学的な方法として紹介し、1918年にはルル・ハント・ピーターズ医師が『Diet and Health,with Key to the Calories (食事と健康、カロリーを理解する為に)』を出版している。そこからアメリカ合衆国食品局は、カロリー計算が一般化するように方針を転換させた。こうしてカロリー計算は現在に至るまで、一般的なダイエット方法として取り入れられるようになったのだ。
〜『トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ』(ジェイソン・ファン著)より一部改変し抜粋〜
偏ったダイエット方法は結局は効果がない
低脂肪食ダイエットに代表されるように、何かを減らすということは変わりに何かを増やすことになります。
【「脂肪」を減らす変わりに「炭水化物」を取りましょう。】
というのは、1977年にアメリカ合衆国における<栄養と人間欲求における合衆国上院特別委員会>の委員長が委員会を招集し、
「食品に含まれる脂質が問題」
との決定を下した結果、科学的根拠のない栄養バランスピラミッドができてしまったとのことでした。
その他にも、最近のローカボ(糖質制限)ダイエットについても、脂質でカロリーを摂ってしまっては本末転倒であり、「グラスフェッド(牧草飼育)バターが普通のバターと違って、人間の体に良い!」と断言するにもエビデンスは弱いです。
長期的な糖質制限は睡眠の質を低下させたり、空腹が強くなったり、寿命を縮めたりしますので、短期的(2週間ほど)で痩せるのは良いのですが、長期的な糖質制限はかえって不健康になる可能性が高いです。
運動すれば痩せられる
平均的な男性の1日当たりの総カロリー消費量は2500キロカロリー。45分のウォーキングをした場合の消費キロカロリーはわずか104キロカロリー。
ということは
運動して燃やせる脂肪はわずか「5%」
ということです。
残り「95%」は基礎代謝量となります。
多くの研究では長期的な効果として運動は「思ったほど体重は減らない」という事が分かっています。(健康の為には運動は良い)
というよりも、激しい運動はストレス性ホルモンである「コルチゾール」を増加させ、食欲増加につながり、動いた以上に余分に食べてしまいます。
私が思うに、あえて運動するなら、ストレスを減らすような軽い運動(散歩 ハイキングなど)をすることをお勧めします。
それよりも、普段の生活の中で「歩く」ことや「階段を使う」ことを意識して行う方が結果的には良い効果が得られると思います。
カロリー制限かつ運動のダイエット方法でも結局は元通り
「食事量を減らし、運動量を増やした」グループと
「いつも通りの生活」グループで7年半による追跡調査を行なった結果、
前者は1年半後平均して1.8kg体重減少したが、2年目から体重は増え始め、7年半後には両者の結果は変わらず、開始時より増えていたとのことです。
食事を減らして運動量を増やすだけでは、痩せられないと結論づけられていました。
リバウンドの科学
せっかく頑張って痩せても、リバウンドにより、元より太ったという事はよくある話です。
それは意志力だけの問題ではありませんでした。
体重は勝手に調整されていた!?
人間の体にはホメオスタシス(生体恒常性)といって常に一定に保とうとする機能が存在します。(体温の調整もそれです)
実は体重設定にもこの機能が備わっており、
摂取カロリーが減ると消費カロリーが減り、一時的に痩せても元の体重に戻ろうと体は頑張ります。
消費カロリーの調整は基礎代謝量の調整であります。
1日の消費カロリーのほとんどはこの基礎代謝量であり、摂取カロリーが減ると体の変化として
体温の低下や血圧低下などが起こります。
要は痩せにくい体が出来上がってしまいます。
リバウンドはこれが大きな原因です。
摂取カロリーを制限して、痩せても
体は元の体重に戻そうと、基礎代謝量を落とします。
要は食べた量に合わせて、消費カロリーが調整されているわけです。
体重を元に戻さない方法は、
摂取カロリーを限りなく“0”に近づけるしか方法はありません。
体は体重を元に戻そうとしているので、空腹感を出し、食べさせようともします。意志だけではどうにも出来ない事態です。
しかもこの体重自動調節は設定値が年と共に増加するとも述べられています。
何もしなくとも体重は年々増加してしまいます。
どうしたら痩せられるのか?
自動調整の設定方法は?
設定値のツマミを回す役割はインスリンだった。
インスリンの作用とは血液中の血糖コントロールを行うホルモンです。↓
簡単に言うと、食べ物を食べて、血液中の血糖値が上がるとインスリンが出ます。血糖値が高いほど、インスリンは出てきますし、血糖値が高い間中インスリンは出続けます。
高血糖が長い期間続くと、インスリンは出ても出てもだんだんと効かなくなってきてしまいます。これを「インスリン抵抗性が高まる」状態であり、これが続くと2型糖尿病(1型糖尿病はインスリンがもともと少ない)になってしまいます。
このインスリン抵抗性が高まると肥満の原因になってしまいます。
インスリン抵抗性が高まるわけ
抵抗性が高まる事は「高いホルモン値」と「絶えず続く刺激」の二つが揃い発現します。
と言う事は食事の内容だけでなく
「いつ食べるか」も大事になってきます。
やっぱり、3時のおやつや夜食は、インスリンを休ませないので、抵抗性が上がる大きな原因となるのでやめた方がやっぱり良いです。
「何を食べるか」の前に
「いつ食べるのか」の方が重要です。
何を食べようが血糖は上がりますので、やはりタイミングが大事です。
ストレスも実は原因
ストレスを感じると
「コルチゾール」と言うホルモンが高まります。
コルチゾールの値が慢性的に高いと、インスリンの分泌量が増える
と言うことがいくつもの研究で立証されています。
結果、体重の増加につながると言う事です。
ストレス太りは本当でした。
インスリン抵抗性を下げる方法
朝ごはんは不要
そもそも朝ごはんは食べなくて良い機能を体は持っています。(子どもは食べた方が良い)
朝起きるときには体の中で、ホルモンの刺激により、グルコースが血中に放出され、すぐにエネルギーが使える状態になっています。
人間はもともと原始的な生活を行なっていたとき、朝一狩に行き、獲物を仕留め、その日に食べる。保存はできないので朝食はなく、それでも最大限の力が発揮できるような体の仕組みになっていたはずです。だからこそ、朝食は食べなくても良いし、その方が午前中に集中力が高まると言うことになります。
朝食を食べる事は減量には何の効果もない
1日の総エネルギー消費量は、朝食を摂っても摂らなくても変わらなかった。反対に朝食を食べた人は、朝食を抜いた人に比べて、一日で平均539キロカロリー多く摂取していた。〜『トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ』(ジェイソン・ファン著)より抜粋〜
食物繊維と酢が大事
食物繊維は消化吸収を減らし、血糖値・インスリンの上昇を抑えることができます。
食物繊維を効果的に摂るには、精製していないのです炭水化物(玄米 全粒粉 そば)を取ることが大切です。
酢に関しても同様の効果が得られ、食事直前に小さじ2杯分の酢を摂ると効果的との報告があります。
また、満腹感がます効果も酢にはあるとのことです。
運動もやっぱり大事
インスリン抵抗性を整えるには運動もやっぱり大事です。
HIITの高負荷有酸素トレーニングが効果的だとのことを言われていました↓
(↑だらだら書いていたことが、かなりわかりやすく解説しています。)
健康的に痩せる方法まとめ
・朝ごはんは食べずに、間食もしない。食べない時間を1日に女性で14時間、男性で16時間作りましょう。
・体に良いもの↓を食べましょう。
①魚
②野菜と果物
③茶色い炭水化物
④オリーブオイル
⑤ナッツ類
・体に悪いとされるもの↓は控えましょう。
①赤い肉(牛肉 豚肉) ハム・ソーセージの加工肉
②白い炭水化物
③バターなどの飽和脂肪酸
・野菜が良いからといって野菜を増やす代わりに、何かを減らしましょう。(ご飯の量とか)
・高負荷有酸素(HIIT)の運動をしましょう。
・ストレスを減らしましょう。
・食事制限によるストレスはなくし、長く続けられるようなメニューにしましょう。
健康的になるためには何より無理なく、ストレスを感じない程度に継続して行えることが大切です。
急激に痩せる事は実は日本人にとっては不健康な可能性もあります↓
今回の記事はまとまりが悪く、伝わりにくかったかもしれません。
それでも、皆様の日々の食事や体の健康について、少しでも気にかけていただくきっかけになれば幸いです。
バランスの良い食事で健康を!
参考図書はこちらです↓
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あとは皆様、自分自身が健康になりましょう!