人口推移から、理学療法士の将来について考える。
2025年問題は一度は聞いたことがあると思います。
団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)となる、2025年が取り沙汰されますが、
少し違う意味でも理学療法士は問題なのです。
・超高齢化社会
・人口減少
・人口比率
これを見ると将来の自分の働き方が予想されるやもしれません。
2025年まであと6年、そこから5年10年後、どう働きますか?
その時、理学療法士は安定した仕事だと言えるのでしょうか?
そんなことを本日は考えていきたいと思います。
人口を見る
2019年2月現在の日本の総人口は126,330,000人(概算値)であり、
2018年2月は、126,609,055人(確定値)でした。
約28万人減少していました(同月比)
ちなみに総人口とは日本に居住する人(外国人も含む)です。
人口の推移はこのような形で実績と将来推計が出されています。
日本の総人口は2010年をピークにそこから減少しています。
人口自体は時代を遡るような形ですが、65歳以上(上グラフのピンク)の割合が増えていることは恐ろしく感じる部分です。
人口は減少していることと、高齢者が増えていることはよくわかりました。(知っていましたが、数字で見ると改めて驚きです)
ここで面白い人口の動きが見える表がありましたので紹介します。
都道府県別の人口の動きと3大都市圏の人口推移です。
沖縄県は子どもがよく産まれてるんですね。
その他は自然減少しているのがわかります。(自然増減率とは出生数ー死亡数)
さらに細かく、都道府県別の65歳以上の割合を見てみたいと思います。
自然減少が多いところはやはり、高齢者の割合もそれだけ多くなっています。(青森県、秋田県、島根県、高知県)
あなたの住んでいる所はどうでしょうか?
次に3大都市圏の人口の推移です。
3大都市圏別人口の割合は昭和55年からずっと増え続けています。
特に東京圏は人口数自体も増え続けています。
一極集中がここまでとは、、、というような具合がよくわかります。
年齢別人口ピラミッドを見る。
1965年から2015年までの人口ピラミッドをまずはみます。
2015年で見事に前期老年人口が飛び出ました。これが団塊の世代といわれる方々が高齢者に入ったポイントです。
次に2025年から2065年の予測推移を見てみたいと思います。
2025年に後期老年人口(75歳以上)のエリアが飛び出しました。
2035年には団塊の世代の子供世代がいよいよ、前期老年人口エリアに突入します。
2050年には支えきれないことがイメージとしてはわかるのではないでしょうか。
この時には高齢化率が40%近くになっているという予測です。2005年の高齢化率は約20%でしたので、単純に倍ですね。
2065年は少し綺麗な形になってる気がしますが、高齢化率は約40%でこの先も推移する予測です。
参考にさせていただいた、「国立社会保障・人口問題研究所」のホームページもご参考にしていただければと思います。
もう一度人口の推移を見てみましょう。
下の2つ(ピンクと青)が65歳以上の高齢者ですが、
2017年までは順調に増えていました。
しかし、それ以降は数としてはそれほど変わりないことがわかると思います。
人口は減る、若者は減る、高齢者は変わりない。
結果、高齢化率が高まっていきます。
理学療法士の人口
毎年1万人増えています。
平成30年度現在では約16万人となっています。
ただただ、「増えたな」っていう感想しかありませんが。
これらから何がわかるのか
①高齢化率の増加に伴い、医療・介護の財政破綻
支える世代、つまりは国の収入部分は減り、医療保険・介護保険の支出部分が増加する一方となる。今もすでに始まっていますが、今後ますます厳しくなることは明らかです。
②高齢者は割合が増えているだけで、数は増えない。
今まではリハビリの対象の大部分を占める高齢者が増え続けていましたが、今後は高齢者の数は増えません。医療が発展する中で、病気・障害を持つ方は結果として、減る可能性は非常に高いと思われます。
③地方に関しては高齢者の数すら減ってくる!?
今、大都市への人口は集中しています。
地方は、というと高齢者の数のピークはもうすぐそこです。
人口自体も減りますが、高齢者も同時に減っていきます。
3大都市以外では人口は急速に減少することは確実です(沖縄以外)
④爆発的に増加する理学療法士
高齢者が増えないのに、理学療法士だけが増えていく。これはやばくないでしょうか。
需要と供給のバランスが逆転する日もそう遠くはないでしょう。
しかも、平成17年合格者数が約4,800人、平成18年に約6,000人となりました。この辺から急速に増えています。
つまりは、このあたりの合格者の方が定年にならないと、理学療法士は増え続けるということです。
平成18年(2006年)に22歳とし、定年が65歳としたら、、、だいたい2050年まではこのペースだと増え続けることになります。
世間一般では約10年前、就職氷河期がありました。不況と辞める人が少なかったからです。
理学療法士の就職氷河期もこのままだと、2050年よりもっと早い段階でやってくるかもしれません。
まとめ
・国の財政は思っている以上に厳しい現実が待っている。
・高齢者の数自体は増えない。(地方はむしろ減る一方)
・理学療法士の数はまだまだ増え続ける。
・理学療法士の供給過多が待っている。
ということは低賃金or働き先がない
これはかなりシビアに考えましたが、人口の推移を見ればこう考えざるおえません。
とにかく、何か自分に価値をつけるか、副業をするか、転職するか。近い将来その時は必ずやってきます。
今から、少しそういった準備をするのも現実的に考えといた方が宜しいのではないでしょうか。
今日のテーマは、考えながらまとめていくうちに、大変恐ろしくなりました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
次回もよろしくお願いいたします。
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