介護予防について考える(平成33年度介護報酬改定の議論はスタートしています)
平成33年度の介護報酬改定の議論がスタートしました。
それも踏まえて、介護予防について今回は考えたいと思います。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000184159_00002.html
↑が今回の引用元になります。
ズバリこれからのテーマは健康寿命を延ばす
国のこれからの大きなテーマの一つに
健康寿命延伸
が述べられています。
ただ長生きだけでなく、健康に長生きすることが大切です。
要介護にならずに、健康に生きる。
それが医療費・介護費の削減にも直接的に繋がりますし、
健康とは誰もが願う大きな人類のテーマではないでしょうか。
では、要介護についてちょっとみていきましょう。
要介護の実際
要介護の割合
上図のように、85歳の50%、
つまりは2人に1人が要介護認定を受けています。
この2人に1人というのは単純に、あなたが結婚していた場合には
あなたか夫(妻)のどちらかが、
要介護認定を受けるということです。
つまりは
介護されるか介護するかのどちらかです。(数字だけをみた場合)
もしくはご両親のどちらかが要介護になるとも言えます。
介護の「か」の字も考えたことないわ!という方、この数字を見てどうでしょうか!?
老若男女問わず、日本のこの問題を、
他人事では無いと感じていただけるかと思います。
要介護度の推移
これは要介護度別介護者の推移ですが、高齢者の人口が増えていますので、
要介護(要支援)認定者も増えています。
要介護の原因について
介護度別で原因は異なりますが、
①認知症
②脳血管疾患
③転倒・骨折
は押さえておくべき原因かと思います。(その他の原因ってなんでしょうかね??)
ちなみに死因トップ3は
①悪性新生物(ガン)
②心疾患
③脳血管疾患
死ぬのも嫌ですけど、要介護状態にもなりたくはないですよね。
特に、死因にもなり、重症にも繋がりやすい
脳血管疾患には気をつけなければなりません!!
その脳血管疾患の原因は色々とありますが、
やはり、
高血圧
糖尿病
が大きな原因だと思います。
これをみても分かるように、高血圧が日本人はとにかく多いです。
厚生労働省が3年ごとに実施している「患者調査」の平成26年調査によると、高血圧性疾患の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される患者数)は1,010万8,000人と、前回の調査に比べて約104万人増加しました。
http://www.seikatsusyukanbyo.com/statistics/2016/009092.phpより引用
高血圧はサイレントキラーとも言われ、自覚症状は少ない病気です。
糖尿病に関しても
糖尿病が疑われる成人の推計が2016年に1,000万人に上ったことが、厚生労働省が実施した「2016年国民健康・栄養調査」で分かった。前回(2012年)調査より50万人増え、調査を開始してから最多となった。
発症に至らない糖尿病予備群は1,000万人になり、前回調査時より100万人減った。
死ぬまたは寝たきりにする原因である脳血管疾患
その原因となりうる、
高血圧と糖尿病
その推定患者数は両方とも1,000万人です。
介護予防について
介護予防ってこういう形で進んでいたのをご存知でしょうか?
介護予防については、市の事業や地域交流ができる場があり
体操教室や趣味活動などが提供されています。
開催場所は多くなりましたが、まだまだ参加される高齢者の方は少ないように思います。
私が思う介護予防
介護予防とは一般的なイメージとして
運動や体操
ではないでしょうか。
そういった取り組みを行っているところも多いと思いますし、
実際に「要介護認定も軽度者の割合が増えている!」なんて所もあると思います。
しかし、少し疑問に思う点があります。
まず一つに要介護認定はここ何年かで厳しくなりました。前までは要介護1や2が出るレベルの方が要支援になったり、重度の要介護4、5の認定がおりにくくなっているというのは感じています。
介護度が軽度化しているからといって、効果判定はしにくいなと思うのが一点です。
あと、運動、体操も良いのですが、やはり脳血管疾患の原因である
高血圧と糖尿病を予防する事に力を注ぐ必要があると思います。
日本人全体で見たときに割合も高く、ここに注力すればかなりの予防ができると思います。
理学療法士だからと運動や体操に積極的に取り入れ、介護予防を図ることは大切だと思います。
それと同時に、高血圧や糖尿病に関しても、同じように予防する事を指導していかなくてはいけません。
それは食事だと思います。
そこも一緒に考えなくては、真の介護予防だとは言えないのではないでしょうか。
次回はこの食事について考えていきたいと思います。
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